2021 年 6 月、Google は企業向けサービス Google Workspace の多くの機能を無料の Google アカウントに提供することを発表しました。Google Workspace の使える機能が増えたことは、無料ユーザーにとっては朗報と言えるでしょう。
しかしながら、無料ユーザーの場合はビジネスに適した多くの Google Workspace の機能が利用できないのも事実。具体的に無料ユーザーは何ができて何ができないのかしっかりおさえておきましょう。
無料ユーザーが Google のアプリケーションで新たにできるようになったこと無料版の Google Workspace とは、ユーザー登録をするだけで利用が可能。Google Workspace で提供されているアプリのほとんどが利用可能ですが、3 人以上の Meet 会議は 1 時間まで、ドライブ の上限が 15 GB、独自ドメイン(企業アカウント)が利用できないといった制限があります。ドライブの容量を増やしたい場合は Google One(月額 250 円〜)という有償のサービスを利用できます。
まず、具体的に無料ユーザーがどのような機能を使えるようになったのかご説明します。最大のポイントと言えるのは、Gmail の画面から Google Chat が利用できるようになったことです。※注
Google Workspace は Gmail をハブとした Google Chat、Google Meet を連携が環境が最大の特徴ですが、この機能が利用できたのは有料の Google Workspace ユーザーに限られていました。
今回のサービス改修では、無料ユーザーも Gmail から Google Chat やチャットルームに遷移できるようになり、シームレスにコミュニケーションのチャンネルを選択できるようになりました。
※注) Gmail の画面から Google Chat を有効にするには Gmail の設定(歯車のアイコン)→ 全ての設定を表示 → Chat と Meet → チャット : Google Chat 以前に設定する必要があります。
Google Workspace の料金は?Google Workspace には、フリーランスや少人数の事業者向けの Business プランと、大企業向けの Enterprise プランがあります。料金は下記の通りです。
Business エディションプランBusiness StarterBusiness StandardBusiness Plus料金680 円/月1,360 円/月2,040 円/月ビジネス用メールビデオ会議( 100 人)ビデオ会議ではホワイトボード・リアルタイムキャプション・挙手などの機能が利用可能ストレージ( 30 GB / 1 ユーザー)セキュリティと管理機能標準サポートビジネス用メールビデオ会議( 150 人)ビデオ会議録画ビデオ会議ではホワイトボード・リアルタイムキャプション・挙手などの機能が利用可能1ユーザーあたり 2 TB のクラウドストレージセキュリティと管理機能標準サポート(優先サポートにアップグレード)Cloud Search(検索機能)ビジネス用メールビデオ会議( 250 人)ビデオ会議録画、出欠状況の確認ビデオ会議ではホワイトボード・リアルタイムキャプション・挙手などの機能が利用可能1 ユーザーあたり 5 TB のクラウドストレージ高度なセキュリティと管理機能(Vault や高度なエンドポイント管理など)標準サポート(優先サポートにアップグレード)eDiscovery、データ保持サポートCloud Search(検索機能)Enterprise エディションプラン、料金共に個別に問合せ【Enterprise エディションの特徴】セキュリティ保護されたカスタムのビジネス用メール、eDiscovery、データ保持、S/MIME 暗号化250 人まで参加可能なビデオ会議とその録画、出欠状況の確認、ノイズ キャンセル、ドメイン内ライブ ストリーミング必要に応じて増やせる柔軟なストレージ高度なセキュリティ、管理、コンプライアンスの制御機能(Vault、DLP、データ リージョン、エンタープライズ エンドポイント管理など)ユーザー数の上限なし年中無休 24 時間体制のプレミアム サポート※詳細は要問い合わせ【全体の仕様】 無料と有料の違いGoogle Workspace の無料版と有料版はどこが違うのでしょうか? 具体的な違いをまとめてみました。全体的な仕様の違いは下記の通りです。
全体的な仕様の違いサービス無料ユーザー有料の Google Workspace企業ドメインの使用利用不可無償の Google アカウントで利用するドメインは基本的に「gmail.com」利用可能企業で取得した独自ドメインを利用することができるため、ビジネス利用によりふさわしい運用が可能管理コンソール利用不可一括管理の機能がないため、ユーザー自身で設定やセキュリティ対策を行う必要がある利用可能管理者のみがアクセスできる管理コンソール画面があり、企業内のユーザーを一元的に管理することが可能セキュリティ対策も管理者が一元的に管理できるセキュリティ機能データ保全やハッキング対策など、標準的なセキュリティ機能を提供2 段階認証プロセス、 SSO 、迷惑メールのフィルタ機能や広告の無効化など、高度なセキュリティ機能が提供されているデータ容量15 GB のストレージ容量が利用可能Basic Starter プランで 30 GB、Business Standard で 2TB、Business Plus で 5 TB のストレージ利用可能共有機能ユーザーごと・自身で作った Google グループ・インターネット上の全員への共有機能が利用可能同じドメイン(同じ組織)全員への一括共有機能があるサポート基本的に自力での解決が求められる電話・メール・チャットによる 24 時間 365 日のサポートが利用できる【アプリごとの仕様】 無料と有料の違い次に、無料と有料で明らかな相違があるがあるアプリごとの違いについてまとめました。
アプリごとの仕様の違いアプリ無料ユーザー有料の Google WorkspaceGoogle ドライブ15 GB のストレージ容量が利用可能Basic Starter プランで 30 GB、Business Standard で 2 TB、Business Plus で 5 TB のストレージ利用可能外部ユーザーとの共有制限、レポート、チームの共有スペースとして使える共有ドライブ※機能も利用できる※Business Standard 以上の契約が必要Google Meet の機能参加者が 3 人以上の会議の長さが 1 時間までという制限がある時間無制限で利用可能Google Chat下記の機能が利用できないスレッド形式のチャットルームを作成bot にメッセージを送信外部からチャットメッセージを