ラジオを聴きながぢ、女の人と男の人が話しています。ラジオ:今日は秋の夜長にお勧めの本四冊をご紹介します。まずは昨年の文学賞を受賞した「りんご」。四十代女性編集者と三十代フリータ ーの男性、そして二十代の女子学生が三人で一軒屋を借りて暮らすというストーリーです。世代の違う三人の交流を丁寧に描いています。続い て「秋の日」、一人暮らしの老人が訪問ボランティアで来る若者に自分の人生を語るうちに、互いの孤独から解放されていく話です。三冊目は 「分かれ道」。日本の金融業界を巡るサスペンスですが、同時に主人公の成長も描かれています。最後は「金魚」。そばやの主人の目を通して、 江戸の文化が開花した時代の人々の様子を生き生きと描いた作品です。
女:これ、私はもう全部読んじゃった。老人の話が一番面白かったなあ。
男:僕もどれか読んでみようかなあ。
女:銀行の話なんかがいいんじゃない。
男:うーん、うちに帰ってまだ仕事のことなんか考えたくないよ。 し
女:そうか、サスペンスだから好きだと思うだけど。ええと、後は時代小説はあまり読まないでしょう。けっこうおもしろいけど。
男:そうだね。どっちかっていうと、現代もののほうがいいかな。うーん、老人の話がいいかな。ね、三人の共同生活の話って恋愛ものなの? 女:いや、そうなりそうになるんだけど、ならないんだよね。そこがおもしろいかなっと。
男:そうか。じゃ、そっちを先に読もうかな。
質問1女の人はどの本が一番面白いと思いましたか。